眼科クリニックの建築設計ポイント

眼科クリニックは検査機器が多く、患者さんの動きも診察・検査・処置と複雑です。
それに伴い、暗室内検査への患者さんの誘導や、視力検査を行うスペースで患者さんが渋滞しないようにするなど、
平面計画も配慮して作成する必要があり、複雑になります。
また、日帰り手術に対応できる施設を併設する場合は、
手術室・手術前室・準備室・リカバリールームなども必要となり、構成が複雑になります。

• POINT01

  クリニック設計時の確認事項

  眼科クリニックの設計に入る前に必ず下記について確認させていただきます。
  【確認事項】
  ・電子カルテになっているか（電子カルテ導入で予約制を実現すると、広さを抑えることが可能）
  ・院外処方、院内処方どちらか？（院内は薬局を設ける必要がある）
  ・新規開業の場合はどのような診療・診察があるか？
  ・職員数は？
  ・導入する検査機器メーカーは？
  
  上記5点で規模がおおよそ決まり、計画段階に入ります。

  

• POINT02

  立地について

  眼科クリニックは全国で幅広く展開されています。そのため、眼科クリニックの特徴を活かして、最大限に集患するためには、最適な立地条件を満たす必要があります。眼科クリニックの立地は大きく分けて4種類あります。
  ・オフィス街
  ・駅前
  ・商業立地・商業施設
  ・住宅街
  
  眼科クリニックの場合は、コンタクト外来での集客も見込めるため、交通の便が良い立地や買い物などで訪れることが多い立地、ショッピングモール付近などに設置するケースもあります。

  

• POINT03

  レイアウト・内装について

  眼科クリニックは全てデジタル化されているのが特徴です。
  検査・治療機器等の設備は進化し続けます。そのため、眼科クリニックも検査機器レイアウト、 それに伴うLAN配線や電源配線は変更しやすい設計にしておくことが重要になります。また、各部屋の配線の数や容量についても注意が必要です。
  
  眼科クリニックのレイアウトに関しては、検査室を中心に動線計画を検討します。
  OAフロアの導入など検討しつつ、高齢者や視覚障害の患者さんも利用しやすいようなバリアフリーを前提に設計する必要があります。同様に院内掲示物の文字の大きさや設置位置、照明の明るさ、色、設置位置や、車椅子対応のトイレ、お子様用のベビーシートの設置など配慮して建築計画を進めましょう。
  
  眼科クリニックは待合室以外の空間が暗幕で部屋を調光できるかが大切になります。部屋に光が入ると、検査中目が動いてしまうため、目の検査ができなくなります。
  
  今はほとんどの眼科が予約制ですが、検査室・処置室で利用者が待機できるスペースが必要になるため、広めに確保しておきましょう。
  
  クリニックの設計で重要なのは患者さん目線です。しかし、患者さんの属性が多岐にわたるため、求められる医療環境も多くのことに対応する必要があります。病院クリニック設計.comでは、限られたスペースで最適な空間を作るために、施主様と密に話し合い、共にクリニックづくりを行います。